AIに広告文を頼むと、短い見出しや読みやすい紹介文をいくつも作れます。そこで気をつけたいのが、文章を整えるうちにサービスの条件まで変わってしまうことです。「初回相談が無料」が「すべて無料」に、「条件が合えば当日対応」が「即日対応」に変わると、問い合わせを受ける現場の説明とずれてしまいます。今回は、広告の下書きに渡す情報を整える方法を考えます。
広告制作にも、AIが提案する仕組みが広がる
OpenAIは2026年9月16日、Ads Managerでリンク先ページと広告の目的をもとに文章や画像を提案するAI支援を発表しました。広告主が提案を確認・編集してから採用できると説明しています。また、任意で有効にする文章の調整・翻訳機能も紹介しています。
9月23日の別の公式発表では、ChatGPT Adsのアジアでの展開拡大と、日本ではすでに展開していることに触れています。ただし、広告を利用できる地域と、個々の制作支援機能を各アカウントで使えるかは分けて確認が必要です。9月25日時点で、今回参照した発表だけから一律の利用料金や、すべての日本の事業者への機能提供は確認できません。
以下は特定の広告管理画面の操作説明ではなく、一般的な文章生成AIにも使える独自の作業案です。広告への出稿や課金を始めなくても、下書き一つで試せます。
言い回しを考える前に、変えてはいけない条件を決める
まず、紹介したい商品やサービスについて一枚の条件メモを作ります。書くのは、対象となる人、提供する内容、価格と含まれる範囲、対象地域、受付期限、除外条件、問い合わせ先です。担当者の記憶だけで埋めず、現在の料金表や受付案内と照合して確認日を付けます。
たとえば「初回のオンライン相談30分は無料。資料作成と継続支援は別料金。予約が必要」という架空のサービスを考えます。この場合、無料になる範囲は初回相談の30分だけです。文章を短くするときにも、この範囲が読み手に伝わるようにします。「無料で解決」「何度でも相談」といった、メモにない約束は追加しません。
まだ決まっていない事項は、空欄のまま渡すより「未確定」と明記します。AIが自然な文章に補ってしまうと、後からどの情報が未確定だったか分かりにくくなります。魅力の見せ方は提案してもらい、条件は担当者が確定した情報を使う、という役割を決めておきましょう。
見出し、本文、リンク先を一緒に照合する
広告文だけを読むと問題がなくても、リンク先に古い料金が残っていることがあります。反対に、リンク先を更新したのに広告だけが旧条件のままという場合も考えられます。下書きの確認では、見出し、本文、ボタンの文言、リンク先の案内を並べ、価格・対象・期限が揃っているかを見ます。
短い見出しにすべての条件を詰め込む必要はありません。ただし、見出しで広く約束しておき、後から小さな説明で対象を狭める書き方は避けたいところです。先ほどの例なら「初回30分のオンライン相談」と具体的に示すと、何を申し込むのかを読み手がつかみやすくなります。
「最短」「必ず」「業界一」といった言葉が加わった場合は、その根拠が条件メモにあるかを確認します。根拠がなければ削るか、確認できる具体的な内容へ書き換えます。ここでの確認は事実との一致を点検する作業で、広告審査の通過や法令への適合を保証するものではありません。
文章案と、条件の確認表をセットで頼む
AIへは、広告文の候補だけでなく、その文章がどの条件に基づくかも一緒に出してもらいます。次の依頼文の角括弧を埋め、公開してよい情報だけを渡してください。実在する顧客の相談内容や契約書全体を入力する必要はありません。
「次の条件メモだけを事実の根拠として、[掲載先]向けの広告文を3案作ってください。対象読者は[読者]、目的は[問い合わせ・予約など]です。価格、対象、期限、除外条件を変更せず、記載のない実績や効果を追加しないでください。未確定事項は質問してください。各案に、根拠として使った条件と、短くしたことで伝わりにくくなった点を添えてください。条件メモ:[確認済みの内容]」
できた案を選んだら、別の依頼で「この文章にある約束を一つずつ抜き出し、条件メモと一致するか確認してください」と尋ねます。二度AIに見せれば正しいと決まるわけではありませんが、人が見直す項目を拾う補助になります。最後は担当者が数字、固有名詞、条件を原資料で照合します。
公開後に直せるよう、元の条件を残す
掲載する文章が決まったら、条件メモと採用原稿、確認日、掲載先を一緒に保存します。価格や受付期間が変わったときは、保存した掲載先をたどって更新します。文章だけを残すより、なぜその表現になったかを後から判断しやすくなります。
翻訳や自動調整を利用する場合も、無料の範囲や対象者が広がっていないか確認したい点です。実際に使う機能で変更後の文章をどこまで確認できるか、停止や修正ができるかを先に調べます。確認方法が分からない段階では、担当者が内容を確認できる下書き作成から始めるのが取り組みやすいでしょう。
まずは既存の案内文を一つ選び、条件メモを作ってAIに書き直してもらってください。見出しの印象だけでなく、読み手が申し込んだ後に聞く説明と一致しているかを見ます。使うAIや広告媒体の商用利用条件、費用、入稿規定は現在の公式案内で個別に確認します。伝える約束を揃えることが、文章を増やす前にできる小さな改善です。
出典
発表日:2026年9月16日・9月23日。確認日:2026年9月25日。公式発表の概要と、独自の作業案・架空例を分けて記載しています。
AI導入、AIO、Web制作、外構DXについて、現場に合わせて整理します。
相談する→